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【第6回六華ゼミ開催報告】

第6回目は、南46期 中外製薬株式会社プライマリーライフサイクルマネジメント部課長二宮 浩久 氏、北海道教育庁桧山教育局高等学校教育指導班主査 佐藤 淳 氏の両名を講師に迎え、10月8日(金)に開催されました!

 

今回のテーマは、

「STAY DREAM - 25年前の君に伝えたいこと-」。

 

前半は佐藤氏の話からスタート。

野球に明け暮れていたという高校時代。受験勉強を本格的に始めたのは、3年生の秋。

そこから毎日夜8時~翌朝4時まで8時間勉強をする、という生活だったそうです。

「運動部は引退してから強い」と言われますが、まさに野球部で培った体力と、「本当にまずい」という危機感が原動力だったそうです。

勉強面では「唯一」好きで得意だった地理。これが思いがけず大学受験の二次試験でも助けてくれたそうで、見事北海道大学文学部に合格。

当時は新聞に大学合格者の名前が載って、新聞で合格を知った親戚から電話がかかってきた…というのは、個人情報保護法が当たり前の南高生には信じられない話だったことでしょう。

教員という夢が芽生えたのは、大学に入ってから。大好きだった野球と地理が結びついた瞬間でした。大学、大学院時代はいろいろな場所に旅行に行ったという佐藤氏。海外の空港で羊羹が巻き起こした人生最大のピンチには会場も盛り上がっていました。

教員生活を経て、現在は教員にアドバイスをする立場と現場からは離れていますが、それでも変わらず「STAY DREAM」、夢は繋がっていると話されていました。

後半は二宮氏。部活のソフトテニスに熱心に取り組んでいた一方、成績は中の下。優秀な南高生の中で勉強に少し苦手意識をもち、将来の夢について深く考えることもなかったそうです。浪人時代、通っていた予備校の英語の長文問題の文章でたまたま目にしたバイオテクノロジーの記事。それに興味をもったことが東京理科大学理学部への進学につながったそうです。

大学時代は家族のススメで何となく行ったアメリカ短期留学。そこからアメリカ横断、インドで沐浴…と一人旅のスキルをどんどんレベルアップしていった二宮氏。最初から目標があったわけではなく、行動した先に思いがけない出会いや新たな発見がある、ということを経験から学んでいったそうです。

製薬会社への就職も、たまたま先輩の話から興味を持ったことがきっかけ。直接患者さんに会えるわけではないけれど、時折届く感謝の手紙は何よりのモチベーション、とのことです。現在は製薬会社の会社員という立場のほか、お子さんの小学校のPTA会長をしたり、NPO法人にも運営スタッフをしたり、と多方面で活躍されています。

 

お二人ともそれぞれ教員、会社員の具体的な働き方、仕事内容などを説明してくれたので、より現実味をもってイメージできたのではないかと思います。

~南高生に伝えたいこと~

佐藤氏

「今のうちに引き出しを増やそう!何がどう生きてくるかわからない。好きなこと、興味のあることをどんどんやろう。どんな職業でも(もちろん教員、公務員になってくれたらうれしいけれど)きっと役に立ちます。」

 

二宮氏

「偶然を積極的に作り出そう。一歩外に出ることで思いがけない人との出会い、体験がある。明確な目標がなくても大丈夫。自分なりのアンテナに基づいて行動することを積み重ね、今の充実した自分に繋がっている。」

 

修了後のアンケートには「将来の夢が定まっていなくて漠然とした不安を持っていたけれど、お二人の話を聞いて少し安心した」という声が数多く寄せられました。「自分の生き方に迷った時に思い出したい内容でした」と嬉しい感想もありました。お二人のメッセージがしっかり届いたようです。

今回のタイトルの「STAY DREAM」はお二人の大好きな長渕剛の曲名から。ぜひ南高生の皆さんにも聞いてほしいですね。

次回の六華ゼミは11月5日です。お楽しみに!